・ 外反母趾
・ 成人期扁平足
・ モートン病
・ 足の慢性障害
外反母趾
[ 症状 ]
足の母趾が第2趾の方に曲がり、つけ根の関節の内側の突き出したところに疼痛を認めます。
靴の生活が長い欧米人に多い病気でしたが、最新は日本でも急速に増加しています。
[ 原因 ]
前足部の幅の狭い靴を履くと母趾のつけ根が圧迫され変形します。
また、扁平足や開張足でも外反母趾になりやすいです。
最も多い中年期は履物に加え、体重増加や足の筋力低下などにより起こります。
[ 予防と治療 ]
しっかりとした靴を選びます。
足趾体操を行います。
インソールを用いアーチの補正をします。
また、症状により手術を行う場合もあります。
成人期扁平足
[ 症状 ]
先天性の場合、それほど痛みを伴うことはありませんが、中年以降に発症する扁平足では、内側のくるぶしの下が腫れ・痛みを生じます。
次第に変形が進行し、つま先立ちがしにくくなり、足が硬くなり、歩行障害を認めます。
[ 病態 ]
足にはアーチがあり、効率よく体重を支えています。これを作る腱の変性や体重の負荷によってアーチは低下し発生します。
[ 予防と治療 ]
足関節の運動や足趾の筋力トレーニングを行います。
適正体重を保つことも大切ですが、アーチの低下が明らかな場合は、インソールの使用をお勧めします。
アーチを上げることにより、疼痛は緩和されます。
モートン病
[ 症状 ]
主に足の第3~4趾間のしびれ・疼痛などです。傷害部位は第2~3、4~5趾間のこともあります。
[ 原因 ]
中腰の作業やハイヒールなど、つま先立ちにより起こりやすくなります。また、足趾変形でも同様です。
[ 診断 ]
障害神経の足趾間に感覚障害があり、同部位に腫瘤とティネルサイン(神経刺激テスト)を認めます。
確定診断には、レントゲン・MRIなど必要に応じて行います。
[ 治療 ]
まず、インソールを用いた保存治療を行います。
場合により、内服や運動療法・ブロック注射などを行う場合もあります。
足の慢性障害
[ 症状 ]
足には全体重がかかるため、歩行やスポーツなどで様々な部位に痛みを生じます。
陸上競技・サッカー・バスケットボールなどのランニングやジャンプの多い動作でも多く発生します。
[ 診断 ]
圧痛点や痛みの局在、荷重時での足の変形などを診察します。
また、レントゲン検査を併用し診断します。
[ 治療 ]
スポーツが原因の場合は、運動量の調整が必要です。
更に、アイスマッサージや温浴・微弱電流、湿布薬などの使用、ステロイド剤の局所注射やインソール使用などの理学療法を行います。
[ 予防 ]
発生要因を理解し、それを取り除くことが大切です。
① ストレッチング
② 運動後のアイシング
③ しっかりとした靴選び
④ インソールの使用
などで予防しましょう。